都市伝説解体センター

『都市伝説解体センター』は、墓場文庫が開発し、集英社ゲームズが販売するミステリーアドベンチャーです。主人公・福来あざみが、センター長・廻屋渉らとともに、呪いの箱、事故物件、異界など「都市伝説」と結び付いた事件を調査・解体します。2025年2月13日にNintendo Switch・PlayStation 5・Steam版が発売され、2026年3月19日にはiOS・Android版も登場。スマホ版はグラフィック・シナリオ・ゲーム内容をそのまま完全移植し、タッチ操作へ最適化されています。

『都市伝説解体センター』とは

怪異、呪物、異界などを調査・解体する機関「都市伝説解体センター」。主人公の福来あざみは新人調査員として、国内屈指の能力者でもあるセンター長・廻屋渉とともに都市伝説絡みの依頼へ向かいます。

ジャンルはミステリーアドベンチャー。怪物と戦って倒すより、情報を集め、噂の輪郭をつかみ、起きた現象と一致する都市伝説を特定し、その背後にある真実を“解体”することが中心です。

2026年現在の対応機種

  • Nintendo Switch:2025年2月13日
  • PlayStation 5:2025年2月13日
  • Steam:2025年2月13日
  • iOS:2026年3月19日
  • Android:2026年3月19日

ダウンロード版の公式価格は1,980円(税込)です。

スマホ版は完全移植|追加要素はタッチ操作とフレーム

2026年3月19日に発売されたiOS・Android版は、オリジナル版のグラフィック、シナリオ、ゲーム性をそのまま移植したものです。

スマホ版独自の追加点は、タッチ操作への完全対応と、ゲーム画面の非操作エリアへ表示できる4種類のフレームデザインです。

物語や事件内容が別版になったわけではありません。家庭用・PC版と同じ本編を、スマートフォン向け操作で遊ぶ版です。

ゲームの基本構造1|SNS調査

公式サイトは、現代の都市伝説がSNS上で生まれ、拡散していくことをゲームシステムへ組み込んでいます。

プレイヤーは気になる投稿の周辺を調べ、怪しいワードを見つけ、検索をかけ、噂がどの方向へ広がっているかを追います。

つまり「SNSのノイズを読む」こと自体が捜査になります。

ゲームの基本構造2|現地探索と聞き取り

依頼者や関係者へ話を聞き、怪しい場所を調べ、事件に関係する情報を集めます。

あざみは特殊な眼鏡をかけることで、過去そこに存在した人や物の痕跡を見ることができます。

通常の証言・物証だけでなく、「見えない痕跡」を読む能力が調査へ組み込まれています。

ゲームの基本構造3|都市伝説の“特定”

情報が集まったら、起きている現象と符合する都市伝説を特定します。

公式は、都市伝説を特定できれば「事象の原因や今後の対策が立てられる」と説明しています。

これは単なるクイズではなく、ネット上の噂と現実の事件を重ねる作業です。

ゲームの基本構造4|都市伝説の“解体”

調査・探索で集めた証拠をもとに、最後は都市伝説の背後にある謎を解体します。

ここで重要なのは、「都市伝説が本当か嘘か」を二択で終わらせないことです。

噂がどう生まれ、何を隠し、誰に利用され、現実の事件とどう結び付いたのかをほどいていきます。

福来あざみ|新人調査員の視点

主人公の福来あざみは、都市伝説解体センターへ入った新人調査員です。

超常現象に詳しいベテランではなく、プレイヤーと一緒に事件へ入り、情報を集め、センター長の廻屋渉とともに意味を整理していきます。

知識量の少ない主人公を置くことで、都市伝説の背景を初見プレイヤーにも説明しやすくしています。

廻屋渉|能力者であり“解釈する人”

廻屋渉は都市伝説解体センターのセンター長で、日本屈指の能力者です。

彼は怪異を直接見る力を持つだけでなく、調査情報をつなぎ、都市伝説の輪郭を言語化する役割も担います。

怪異へ対して「知っている人」を置くことで、作品は怖がるだけでなく分析する方向へ進みます。

ジャスミン|現場調査を支える第三の視点

止木休美、通称ジャスミンはセンターの現場調査員です。

あざみ・廻屋だけで完結せず、調査チームとして複数の立場から事件へ触れることで、怪異そのものだけでなく人間関係や現実的な情報も広がります。

サイケデリックなピクセルアート

公式は本作を「サイケデリックなピクセルアートで描かれる」と紹介しています。

墓場文庫は、ミステリーに精通したメンバーを中心にアドベンチャーゲームを制作し、「新しい表現としてのドット絵」を特徴とするチームです。

レトロ感だけを目的とするのではなく、色数・光・顔のアップ・画面ノイズなどを強く使い、都市伝説とSNSの不安定さを視覚化しています。

「誰もが楽しくクリアできる」設計

集英社ゲームズは、墓場文庫と「誰もが楽しくクリアできる」ことをコンセプトに開発したと説明しています。

推理作品ですが、難問で詰ませることより、物語の真相まで到達してもらうことを重視しています。

2025年のアップデート方針では、チャプターセレクト、テキスト速度変更、オート機能、2周目既読スキップ、都市伝説引き継ぎなども追加対象として案内されました。

発売10日で10万本|日本ゲーム大賞2025 優秀賞

集英社ゲームズは2025年2月26日、発売から10日間で累計販売本数10万本突破を発表しました。

その後、「日本ゲーム大賞2025」優秀賞を受賞。発売一周年時点の公式発表では、国内外で複数のアワードを受賞した作品として紹介されています。

HorrorPort独自分析|『都市伝説解体センター』の恐怖構造

ここからは公式情報と分けた、HorrorPortによる作品構造の分析です。

恐怖構造1|SNSの“誰でも書ける”性質を怪異へつなぐ

都市伝説は、権威ある本に書かれる前にSNSで広がります。

匿名の投稿、断片的な証言、転載、誤情報が混ざることで、「本当かもしれない」という余白が生まれます。

本作はこの現代的な噂の広がり方そのものを調査対象にしています。

恐怖構造2|怪異の正体を知っても人間の問題が残る

都市伝説を特定しても、それだけで事件が終わるわけではありません。

その噂がなぜ必要とされたのか、誰が信じ、誰が利用し、現実の出来事をどう覆っていたのかが残ります。

怪異を解体すると、むしろ人間側の事情が見える構造です。

恐怖構造3|「検索する」行為を安全な情報収集にしない

普段の検索は不安を減らすために行います。

しかし本作では、調べるほど噂の数が増え、別の怪異や証言へつながります。

知識が安心ではなく、疑問を増やす方向へ働きます。

恐怖構造4|あざみの眼鏡が“過去の不在”を見せる

眼鏡で見えるものは、現在そこにいる人物だけではありません。

過去に存在した人・物の痕跡を見るため、何もない場所ほど「ここに何があったのか」が気になります。

空白そのものが情報になります。

恐怖構造5|連続ドラマ形式で別事件を一つの大きな謎へつなぐ

各話では異なる都市伝説を扱います。

一見独立した事件を解体していくうち、人物関係や背景が積み重なり、作品全体の大きな謎へ近づきます。

一話完結の安心感と、終盤へ向かう不安を両立させています。

都市伝説を「否定するゲーム」ではない

タイトルに“解体”とありますが、すべてを「そんなものは存在しない」で片づける作品ではありません。

都市伝説が持つ噂・象徴・人間関係・現実事件を分解し、何が起きたのかを再構成することが解体です。

そのためオカルト好きにも、ミステリー好きにも入口があります。

2026年には千葉県警と偽・誤情報啓発でコラボ

2026年9月、集英社ゲームズは千葉県警察と連携し、インターネット上の偽・誤情報への注意喚起企画を実施しました。

都市伝説・SNS情報・噂の検証を扱うゲーム内容が、現実の情報リテラシー啓発とも接続した例です。

作品外の展開ですが、「噂を鵜呑みにせず調べる」というゲームのテーマが現実にも応用されている点は特徴的です。

どんな人に向いている?

  • 都市伝説・ネット怪談が好きな人
  • 怪異とミステリーを同時に楽しみたい人
  • SNSや検索を使う調査ゲームが好きな人
  • アクションより物語・推理を重視する人
  • ドット絵の演出を使った現代ホラーに興味がある人
  • ゲームが得意でなくても最後まで物語を追いたい人

ネタバレあり|なぜ「特定」した後に「解体」が必要なのか

ここからは作品構造の核心に触れます。

もし都市伝説の名前を当てるだけなら、ゲームは検索クイズで終わります。

しかし本作では、都市伝説を特定した後に、その噂が現実の事件とどう結び付いているかを解体します。

HorrorPortでは、この二段階を「怪異の名前を知ること」と「事件の意味を知ることは別」という設計だと捉えます。

噂へ名前を付けるだけでは不十分で、人間側の真実まで掘り下げることで初めて事件が終わります。

よくある疑問

都市伝説解体センターはホラーゲーム?

公式ジャンルはミステリーアドベンチャーです。ただし都市伝説、怪異、呪物、異界を扱い、精神的な不安やオカルト表現を含みます。

スマホ版は内容が違う?

本編内容は同一です。グラフィック・シナリオ・ゲーム性を完全移植し、タッチ操作と4種フレームが追加されています。

何をするゲーム?

SNS調査、現地探索、都市伝説の特定、証拠を使った解体という流れで事件を進めます。

ゲームが苦手でも遊べる?

集英社ゲームズは「誰もが楽しくクリアできる」ことをコンセプトに開発したと説明しています。

日本ゲーム大賞を受賞した?

はい。「日本ゲーム大賞2025」優秀賞を受賞しています。

参考・確認資料

研究資料・参考文献

HorrorPortでは、公式情報・公的資料・論文・報道・書籍などの出典を区別して管理しています。噂に関する出典は「その噂が存在すること」の確認資料であり、超自然現象そのものを事実認定するものではありません。

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