難易度:上級|まず本文を読んでから、下の解説を確認してください。
牛乳が減る部屋
一人暮らしなのに、冷蔵庫の牛乳が少しずつ減っていた。
気のせいだと思い、パックに油性ペンで線を引いた。
翌朝、線より下まで減っていた。
怖くなり、キッチンに小さなカメラを置いた。
冷蔵庫が真正面に映る位置だ。
次の日、また牛乳が減っていた。
録画を確認した。
私が出勤する。
猫はいない。
誰も入ってこない。
冷蔵庫も開かない。
それなのに、帰宅後に確認すると牛乳は減っている。
二日目も同じだった。
三日目、録画を時刻表示付きで見直した。
12時16分08秒。
次のフレームは、12時19分41秒。
三分以上飛んでいた。
カメラは故障していない。
説明書には、停電しても時刻は自動補正されると書いてある。
カメラの電源タップは、冷蔵庫と壁の隙間に置いてある。
そこはカメラの画面には映っていない。
この話の意味・解説
『誰も映っていない』のではなく、録画自体が3分以上途切れています。誰かがカメラの死角にある電源を切り、その間に冷蔵庫を開け、再び電源を入れた可能性があります。侵入者はカメラの位置と死角を把握していることになります。
怖いポイント
一見すると見守りカメラが不在証明になりますが、時刻の飛びが逆に侵入の痕跡になります。『記録されていない時間』に注目できるかが上級ポイントです。
