怖い話・怪談

知らない番号からの留守電

公開: 2026年9月23日 更新: 2026年10月5日
読み終えたあと、 背後 が少し気になる。
知らない番号から残された、明日の自分の声。短い怖い話。

知らない番号からの留守電

夜の十一時を過ぎたころ、スマホに留守番電話が一件入っていた。

番号は表示されていない。

再生すると、しばらく雑音が続いた。

そのあと、男の声がした。

「明日、駅に行くな」

聞き覚えのある声だった。

自分の声だった。

気味が悪かったが、いたずらだと思った。

翌朝、私はいつも通り駅へ向かった。

改札の手前で、スマホが震えた。

また留守番電話。

再生する。

「戻れ」

やはり自分の声だった。

さすがに怖くなって、会社へ体調不良の連絡を入れた。

その日の昼、駅で人身事故があった。

事故が起きた時刻は、私がいつも改札を通るころと重なっていた。

助かった、と思った。そのはずだった。

私は震えながらニュースを見た。

夜になって、また留守番電話が入った。

今度は長かった。

泣いている声が聞こえた。

そして最後に、私の声が言った。

「今日じゃなかった」

翌朝、着信履歴を見ると、留守番電話は一件も残っていなかった。

ただし、電話帳に知らない番号が一つ増えていた。

登録名は、私の名前だった。

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