Cry of Fear

『Cry of Fear』は、Team Psykskallarが制作した一人称の心理・サバイバルホラーです。もともとはHalf-Life 1の大型MODとして2012年に公開され、その後2013年4月25日にSteamで無料のスタンドアロン作品として配信されました。夜の北欧の街を歩き、怪物と悪夢のような幻覚に遭遇しながら、主人公Simonが答えを探します。

『Cry of Fear』とは

Steam公式は、本作を「人気のない街を舞台にした心理的なシングルプレイ/協力ホラー」と説明しています。プレイヤーは若い男性Simonを操作し、寒いスカンジナビアの夜を進みます。

ジャンルは一人称視点のサバイバルホラー。銃器による戦闘、アイテム管理、探索、パズル、追跡、暗い街の移動が組み合わさっています。

Steamでは現在も無料です。

もともとはHalf-Life 1のMODだった

Team Psykskallar公式サイトは、Cry of FearをHalf-Life 1向けの無料ホラーMOD/トータルコンバージョンとして紹介していました。

ModDBの当時の記事によると、MOD版は2012年2月22日に公開され、遊ぶにはSteam版Half-Life 1が必要でした。

その後、2013年4月25日にSteamで無料のスタンドアロン版が登場。現在Steamから入手できるのはこちらです。

つまり「Cry of FearにHalf-Life 1が必要?」という質問は、2012年のMOD版では必要だったが、現在のSteamスタンドアロン版では不要と整理できます。

無料でどこまで遊べる?

Steamの現行ページでは、Cry of FearはFree Gameとして配信されています。

無料版だから短い体験版というわけではありません。Steam公式は次の規模を案内しています。

  • 8時間を超えるシングルプレイキャンペーン
  • 複数エンディング
  • 20種類以上のアンロック要素
  • 最大4人のフルレングス協力キャンペーン
  • 12本のカスタムキャンペーン例とMODサポート
  • 24種類の武器
  • 本編クリア後に解放される追加キャンペーン
  • 5時間を超えるオリジナルサウンドトラック

「無料ホラー」というより、完成した長編作品を無料公開しているタイプです。

日本語対応は?

2026年9月28日時点のSteam公式ページでは、日本語は対応言語に含まれていません。

公式対応は英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、オランダ語、ノルウェー語、スウェーデン語などです。

日本語で遊びたい場合、非公式翻訳を探すユーザーもいますが、HorrorPortでは公式対応とユーザーMODを分けて扱います。公式Steam版は日本語非対応です。

シングルプレイと協力プレイはどう違う?

本作には一人用の長編キャンペーンに加え、最大4人で遊べる協力キャンペーンがあります。

協力プレイは単に本編を4人で同じように進めるというより、複数人で戦い・生き延びる体験として設計されています。

「一人で孤独に進む心理ホラー」と「複数人で連携するサバイバル」の両方を一つの無料作品で持つことが、Cry of Fearの特徴です。

公式サイトが示す「完全なトータルコンバージョン」

Team Psykskallarの公式Aboutページは、Cry of FearをHalf-Life 1の無料トータルコンバージョンと説明し、Half-Life 1のアセットを流用するのではなく、ゲーム用素材をチームが独自制作したとしています。

公式Teamページでは、Andreas “ruMpel” RönnbergとJames “Minuit” Marchantを中心に、マップ、モデル、音楽、アニメーション、コード、2Dアートなど役割分担が示されています。

既存エンジンを利用しながらも、見た目と体験を独自作品へ作り替えることに力を入れたプロジェクトです。

なぜ街そのものが怖いのか

Cry of Fearでは、怪物だけが恐怖の対象ではありません。人気のない道、地下通路、アパート、病院のような場所を一人で進む時間が長く、移動そのものが緊張になります。

Steamは、荒涼とした街と「nightmarish delusions(悪夢のような妄想・幻覚)」を作品の核として説明しています。

何が現実で何が主人公の内面と関係しているのかを簡単には確定できないため、敵を倒しても世界への不信が消えません。

HorrorPort独自分析|『Cry of Fear』の恐怖構造

以下は公式情報と分けたHorrorPort独自分析です。

恐怖構造1|一人称視点が距離を消す

画面上に主人公全身が見える三人称ホラーと違い、一人称では「自分の前に敵がいる」感覚が強くなります。

狭い通路で敵が接近すると、キャラクターを眺める余裕がなく、自分の視界がそのまま危険の距離になります。

恐怖構造2|街が広いのに逃げ場がない

屋外の街は廊下より広いはずですが、人が消え、進める道が限られ、暗闇が多いため開放感がありません。

「広い空間なのに安全ではない」という矛盾が孤独感を強めます。

恐怖構造3|戦えるのに安心できない

武器があるため、プレイヤーは完全な無力ではありません。しかし弾薬や体力、敵の出現、暗さへの対処が必要で、戦えることが安心と直結しません。

「逃げるしかないホラー」と「倒せるホラー」の中間にあり、戦う判断そのものが緊張を作ります。

恐怖構造4|主人公の知覚を信用しきれない

怪物や悪夢的な景色を見ても、それを単純な現実のモンスターとして処理できません。

プレイヤーが世界を理解するための唯一の窓がSimonの視点なので、その視点が揺らぐとゲーム世界全体が不安定になります。

恐怖構造5|複数エンディングが行動を振り返らせる

本作は複数エンディングを持ちます。一度のプレイで得た結末が唯一の答えではないため、プレイヤーは途中の選択と主人公の状態を振り返ることになります。

クリアして終わりではなく、結末から逆算して物語を考え直す構造です。

どんな人に向いている?

  • 無料で長編ホラーを遊びたい人
  • 一人称サバイバルホラーが好きな人
  • 暗い都市・地下・病院の探索が好きな人
  • 心理ホラーと戦闘の両方を求める人
  • 友人と協力プレイも楽しみたい人
  • 古いPCホラーやMOD文化に興味がある人

日本語公式対応がない点と、古いエンジン由来の操作感は人を選びます。一方で、それを含めて2000〜2010年代PCホラーの空気を強く残している作品です。

ネタバレあり|「怪物」をどう読むか

ここからは物語の心理的な読み方に関するネタバレを含みます。

Cry of Fearでは、怪物の存在を単純に「街に現れた生物」として見るだけでは、物語の全体像を説明しにくくなります。

主人公の状態、悪夢的な演出、複数の結末を踏まえると、敵や空間はSimonの心理と切り離せない形で配置されています。

HorrorPortでは、怪物を「設定上の敵」だけでなく、主人公が言葉にできない痛みや恐怖を視覚化する装置として読みます。

一人称視点であることも重要です。プレイヤーはSimonの知覚から外へ出られないため、彼が見る世界を疑っても、代わりの客観視点を持てません。この不自由さが心理ホラーとしての核になります。

MOD版とSteam版を混同しない

検索すると「Half-Lifeが必要」という古い情報と、「Steamで無料」という現在の情報が混在します。

  • 2012年MOD版:Half-Life 1が必要
  • 2013年Steam版:無料のスタンドアロン作品

現在初めて遊ぶならSteam版を基準に考えれば問題ありません。

よくある疑問

Cry of Fearは無料?

はい。Steamで現在もFree Gameとして配信されています。

Half-Life 1は必要?

現在のSteamスタンドアロン版には不要です。2012年のMOD版では必要でした。

日本語対応している?

Steam公式では日本語非対応です。

何時間くらい?

Steam公式はシングルプレイキャンペーンを8時間超と案内しています。

協力プレイできる?

はい。最大4人のフルレングス協力キャンペーンがあります。

参考・確認資料

研究資料・参考文献

HorrorPortでは、公式情報・公的資料・論文・報道・書籍などの出典を区別して管理しています。噂に関する出典は「その噂が存在すること」の確認資料であり、超自然現象そのものを事実認定するものではありません。

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