怖い話・怪談

見守りカメラの死角

公開: 2026年9月25日
読み終えたあと、 背後 が少し気になる。
留守中の部屋を映す固定カメラ。映像には誰もいないのに、毎日少しずつ画角が変わっていた。

難易度:中級|まず本文を読んでから、下の解説を確認してください。

見守りカメラの死角

猫の様子を見るため、リビングに見守りカメラを置いている。

家具の上に固定し、部屋全体が映るようにした。

昼休みにアプリを開くのが習慣だった。

ある日、映像を見て違和感があった。

ソファが少し右に寄って見える。

猫がぶつかったのだと思った。

次の日は、テレビが少し左に見えた。

三日目、窓が画面の端から半分消えていた。

カメラが動いている。

帰宅して確認したが、土台はテープで固定されたままだった。

過去の録画を早送りした。

猫しか映っていない。

誰もカメラに触れていなかった。

安心しかけたとき、私は気づいた。

毎日、午後一時ごろになると、画面がほんの一秒だけ真っ暗になる。

その直後、画角が数センチ変わっている。

カメラの電源コードは、本体のすぐ後ろに差さっている。

そして本体の真後ろだけは、カメラには映らない。

この話の意味・解説

録画に人が映らないのは、誰もいないからとは限りません。カメラの真後ろは死角で、そこにいる人物が一度電源を抜き、少し向きを変えて差し直せば、その瞬間の姿は記録されません。毎日の一秒の暗転がその手掛かりです。

怖いポイント

監視カメラを置くことで安心した主人公が、『カメラに映らない場所』の存在に気づく構造です。見えている範囲だけを安全だと思う怖さを狙っています。

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