怖い話・怪談

集合写真の欠席者

公開: 2026年9月25日
読み終えたあと、 背後 が少し気になる。
一人欠席した卒業前の集合写真。欠席者は写っていないのに、人数を数えると一人多い。意味が分かると怖い短編。

難易度:中級|まず本文を読んでから、下の解説を確認してください。

集合写真の欠席者

卒業前、クラス全員で集合写真を撮った。

うちのクラスは三十一人。

その日は佐藤だけが熱を出して休んでいた。

先生が「一人足りないけど、また撮り直す時間もないな」と言い、三十人で撮影した。

数日後、写真が配られた。

休んだ佐藤は当然写っていない。

佐藤は笑いながら言った。

「やっぱり俺だけいないと変な感じだな」

みんなで写真を見ながら、誰が目をつぶっている、誰の髪型がおかしい、と盛り上がった。

その夜、なんとなく写真を見返した。

前列から一人ずつ指で数えた。

三十一人いた。

私はもう一度数えた。

やはり三十一人。

翌日、佐藤に写真を見せた。

「お前、本当にこの日休んでたよな」

佐藤は変な顔をした。

「だから俺、写ってないだろ?」

その通りだった。

佐藤の顔は、どこにもなかった。

この話の意味・解説

クラスは31人で、そのうち佐藤が欠席したので、写る生徒は30人のはずです。ところが写真には31人います。しかも欠席した佐藤は写っていません。つまり、クラスメイトではない「誰か」が一人混ざっていたことになります。

怖いポイント

幽霊と断定しなくても怖さが成立するのがポイントです。撮影時には誰も余分な一人に気づかず、写真を見返して人数を数えた瞬間に状況が反転します。

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