『怪談』は、小林正樹監督による1964年の日本映画です。小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の怪談を原作に、「黒髪」「雪女」「耳無芳一の話」「茶碗の中」の4編を映像化したオムニバス作品で、国立映画アーカイブでは上映時間161分のカラー作品として記録されています。
映画『怪談』の基本情報
監督は小林正樹、原作は小泉八雲、脚本は水木洋子。製作会社は東宝/にんじんくらぶです。撮影は宮島義勇、美術は戸田重昌、音楽音響には武満徹が参加しています。
一本の物語が最初から最後まで続く形式ではなく、独立した4つの怪談を一作品にまとめた構成です。
「黒髪」「雪女」「耳無芳一の話」「茶碗の中」の4編
- 黒髪
- 雪女
- 耳無芳一の話
- 茶碗の中
4編はそれぞれ登場人物も物語も異なります。共通しているのは、小泉八雲が英語で再話した日本の怪談・伝承を映像化している点です。
小泉八雲の怪談を映画へ置き換えた作品
小泉八雲の怪談は、日本各地に伝わっていた説話や聞き書きをもとに英語で再話した作品群です。映画『怪談』は、その文学作品を単純に読み上げるのではなく、巨大なセット、美術、色彩、音響を使って映像として再構成しています。
原作側の背景を先に調べたい場合は、HorrorPortの小泉八雲『怪談』の解説から読むと、映画との違いを把握しやすくなります。
上映時間は161分
国立映画アーカイブの所蔵フィルム情報では、上映時間は161分です。複数の短編を収録したオムニバスですが、全体では2時間40分を超える長編映画です。
短編ホラーをテンポよく連続させるというより、それぞれの怪談に時間を使い、美術や間、音の使い方まで含めて見せる作品として理解した方が実際の鑑賞感覚に近いです。
武満徹の音楽・音響
国立映画アーカイブのスタッフ記録では、武満徹が音楽音響としてクレジットされています。『怪談』では、一般的な劇伴音楽だけで恐怖を説明するのではなく、静けさや不自然な音の配置も重要な要素になっています。
画面の色彩や巨大な美術と同じく、音が「現実とは少し違う空間」を作る役割を持っている作品です。
1965年カンヌ国際映画祭で審査員特別賞
『怪談』は1965年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、審査員特別賞を受賞しました。日本国内の怪談映画という枠だけでなく、国際映画祭でも評価された作品です。
米アカデミーでも外国語映画賞の候補作として扱われており、海外で紹介される日本怪談映画の代表例の一つになっています。
『雪女』を怪異側から調べる
4編の一つ「雪女」は、HorrorPortでは作品ではなく怪異・伝承側にも正本があります。雪女の伝承・由来を確認すると、小泉八雲による再話と、それ以前から語られてきた雪女伝承の関係を分けて見ることができます。
ほかの怪談映像と比べる
同じ「怪談」でも、短編実写シリーズの『怪談新耳袋』、児童書を原作とするテレビアニメ『怪談レストラン』では、扱う時代も映像形式も異なります。古典怪談を大規模な映画美術で映像化した『怪談』の特徴を比較しやすくなります。
研究資料・参考文献
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- 公的資料作品情報
- 公式Web作品情報
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